中村吉右衛門が、養父・初代吉右衛門ゆかりの芸の伝承、研鑽をテーマに行われる「秀山祭」。
歌舞伎座の九月は、王道古典の演目を抜群の俳優陣で楽しめる、そんな月でしょうか。
今回は昼の部「一條大蔵譚」、夜の部の「吉野川」「らくだ」「元禄花見踊」を観ました。
最初は観劇のつもりはなかったのですが、急きょチケットをとり福岡から遠征しました。
目的は吉野川。とてもとても素晴らしいお芝居でした。
舞台の途中、いま自分は凄いものをみているんだ、という感覚に。
見てみたい演目だったのはもちろんですが、
何年後かに「あのとき吉右衛門と玉三郎の吉野川を見た」と言えることに、すごく価値がある気がしたんです。
劇場の集客のことだけを考えると、わかりやすい新作や話題作などをやる方がいいはず。
新しい歌舞伎ファンを作るためにも重要な取り組みですが、こうした“古典の王道”が守られていくことはもっと大事なことだと感じました。
このバランスがうまく取れれば、今後も歌舞伎という芸能は発展を続けていくことでしょう!そう考えています。
▲「吉野川」で使われる仮花道。
自分のなかで仁左衛門、吉右衛門の二人は歌舞伎の王道を行くイメージ。
こういった二人から、若い役者さんたちはもんどん芸を吸収していって欲しいですね。
歌舞伎座が引き締まる月、とでも言いましょうか。
いろんな演目、いろんな演出
いろんな役者がいるんだなとつくづく実感した芸術の秋でした。
それと、秋は
食欲の秋でもあり、、
ナイルレストランデビューもしました!笑
うまかった!
以下、演目と雑レビューです。
(リンクになっている演目は個別の感想ページあり)
秀山祭九月大歌舞伎
【昼の部】
■碁盤忠信(78分)
■太刀盗人(42分)
■一條大蔵譚_檜垣・奥殿(85分)
●吉右衛門の可愛さ爆発
●後半の真面目姿にギャップ萌え
【夜の部】
■妹背山婦女庭訓_吉野川(118分)
●両花道に人間国宝
●舞台美術すご
●空間の演出すご
■眠駱駝物語 らくだ(46分)
●死体で遊ぶな
●松緑のセリフ「不徳の致すところ(出典:中村芝翫)」
■元禄花見踊(19分)
●玉三郎のオーラだけでご飯3杯いける
●暗闇からせり上がってくる玉三郎
●光の演出が見事
●玉三郎プロデュースかな
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