2016.10 芸術祭十月大歌舞伎(歌舞伎座)感想


襲名直前のスキャンダル発覚には驚きましたが。。。

中村芝翫襲名披露がこのつきからスタートです!

子供三人も合わせて、史上初の親子4人同時襲名ということで、大々的に報道されていました。



今回は違う目的で東京にいましたが、少し時間があったので幕見で2つの演目を観劇。


●初帆上成駒宝船(ほあげていおうたからぶね)

〜成駒屋三兄弟の明るい船出〜

新芝翫の息子たち3人(橋之助、福之助、歌之助)による新作舞踊です。

自分たちのために新しく舞踊作品を作ってもらえるって、本人たちは相当嬉しいんじゃないでしょうかね!

成駒屋の御曹司だからこその待遇でしょうか?

若く溌剌とした3人の姿に、今後の歌舞伎界の未来が見えました。(←かっこよく言ってみた…)



●女暫(おんなしばらく)

〜強い女は美しい!!〜

言わずと知れた歌舞伎十八番「暫」。

その主人公を女性に書き換えた作品です。


主役の巴御前に七之助さん。

血気盛んに、かつ愛嬌いっぱいに「荒事の女形」を見せてくれました。

登場人物も多く、舞台も華やか。


幕がしまった後の花道では、松緑さん演じる舞台番とのコメディタッチのやりとりに客席は和みます。

この演出、「暫」の方にはないみたいです。

▲これは祝い幕です。

今回の襲名披露興行では合計で3種類の祝い幕があり、全てアートディレクターの佐藤可士和さんデザイン。

どれも超印象的!


劇場で見たのは以上2つの演目ですが、NHKの番組で「極付 幡随長兵衛」も見ましたよ。

劇中劇の趣向が面白かったです。


殺されるとわかっていながら敵の誘いに乗る長兵衛。

最後、その長兵衛の覚悟の潔さに気づいた敵のボス水野が一言「殺すは惜しい…」。

そんなこと言うなら殺すなよ。笑


それと最後の風呂場での立ち回りがすごく印象に残ってます。

いわゆる歌舞伎の様式的な立ち回りとは少し違う、結構リアリティのある、武道の型のような立ち回り。

ツケ打ちもつきません。

歌舞伎って、立ち回り一つ取っても奥が深そうですね。

いろいろ調べてみよう〜。


以下、演目と雑なひとことレビューです。

(リンクになっている演目は個別の感想ページあり)



中村橋之助改め 八代目 中村芝翫 襲名披露
中村国生改め 四代目中村橋之助
中村宗生改め 三代目中村福之助
中村宜生改め 四代目中村歌之助 襲名披露

芸術祭十月大歌舞伎


【昼の部】

■初帆上成駒宝船(19分)
成駒屋三兄弟の明るい船出

■女暫(59分)
強い女は美しい!!

■お染久松 浮塒鷗(39分)

■極付 幡随長兵衛(95分)
ご観劇中はお静かに。。


【夜の部】

■外郎売(37分)

■口上(20分)

■一谷嫩軍記_熊谷陣屋(87分)

■藤娘(23分)


※歌舞伎美人 本公演ページ

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/490

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