待ちに待った博多座２月の花形歌舞伎。
今月は猿之助一座です。
やっぱり博多座公演で客入りがいいのは海老蔵と猿之助なのかな？
今回は演劇史に残る名作と言われる「男の花道」「雪之丞変化」。
“歌舞伎”を見る感覚とはちょっと違う、不思議なお芝居でした。
長谷川一夫や大川橋蔵といった時代劇のスターたちが映画や舞台で得意としてきた演目らしく、歌舞伎作品としてはあまり馴染みがありません。
なぜ今、こうした演目を歌舞伎として上演するのかについて、猿之助さんが語っていました。
今は時代劇のスターがほとんどいなくなり、お二人の得意とされてきたようなお芝居を商業演劇で上演する機会も少なくなりました。やらないと滅んでしまいます。それではもったいない。
古典には守る人がいますが、こういうお芝居にはいません。
引用元：歌舞伎美人「ようこそ歌舞伎へ 明治座『男の花道』市川猿之助」
なるほど。。。
確かに、伝統芸能として代々受け継がれていく古典歌舞伎とは違い、時代劇の名作などはこれからどんどん埋もれていくでしょうね。
人気マンガ作品の歌舞伎化などで新しいものを創造していくだけでなく、埋もれゆく名作にも光をあてる猿之助さんのスタンス。
三代目から引き継ぐ澤瀉屋の血を感じます。
ざっくりとした感想ですが、どちらもとてもわかりやすく、楽しいお芝居でした。
（個人的には“歌舞伎”が見たかったので、ちょっと物足りなさありですが。。）
ただ、どちらも「女形の役者」が主人公の話。似たようなものを見た感が否めず…
せっかくなら片方は違う演目でも良かった気がします。
昼の部は、宝塚さながらの“歌舞伎版レビュー”とも言える新作舞踊「艶姿澤瀉祭」。
深川マンボの忙しい振り付けが絶妙に面白かった。
平岳大のフラメンコも良かったですが、個人的にはお気に入りは寿猿さんの黒田節！！
他にも「祝いめでた」で踊ってくれたりと、博多座での上演を意識してくれてるところ、憎いですね。
以下、演目と雑なひとことレビューです。
（リンクになっている演目は個別の感想ページあり）
博多座二月花形歌舞伎
【昼の部】2017.2.12観劇
■男の花道（70分,65分）
劇中劇のお得感
■艶姿澤瀉祭（50分）
深川マンボ動き早
【夜の部】2017.2.11観劇
■雪之丞変化（80分,45分,40分）
BGMが壮大すぎて笑った
※歌舞伎美人 本公演ページ
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/497
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